熱による皮膚の損傷で、その温度と接触時間により深達度が変わります。
まずⅠ度熱傷は表皮熱傷であり発赤のみで瘢痕を残さず治癒します。
Ⅱ度熱傷は、2つに分けられ、浅達性Ⅱ度熱傷は水疱をきたし、水疱底は赤色調です。通常1~2週間で治癒し、一般的には肥厚性瘢痕をきたさないです。
深達性Ⅱ度熱傷は水疱をきたし、水疱底は白色調です。
治癒後には肥厚性瘢痕をきたす可能性が高いです。
Ⅲ度熱傷は皮膚全層の壊死で、白色皮革様・褐色皮革様を呈します。
手術の適応となります。
生活指導
- 消毒よりは洗浄したほうがよいです。
- 石鹸などの洗浄剤を用いて創周囲を愛護的に洗浄し、シャワーで流すようにします。
受傷直後から局所の冷却は大事ですが、体表面積10%(特に小児・高齢者)であれば保温を心がけます。 - 創閉鎖後は、色素沈着予防のための遮光(日やけ止めなど)、保湿を行ってください。
- 瘢痕部に肥厚、かゆみが生じたり、難治性の潰瘍が出現した際は早めに医療機関を受診してください。