帯状疱疹は、80歳までに日本人の約3人に1人がかかる身近な病気です。
子どものころに感染した「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因で、水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも発症の可能性があります。
症状
身体の左右どちらかに、水膨れをともなう赤い発疹が、帯状に出ます。
強い痛みを伴うことが多く、症状は3~4週間ほど続きます。
発症の原因・きっかけ
- 水ぼうそう 初めて感染したときは水ぼうそうとして発症します。
- 潜伏感染 治った後もウイルスは体内に潜んでおり、普段は人間の免疫力によって活動が抑えられています。
- 免疫力低下 加齢やストレスなどで免疫力が低下するとウイルスが暴れ出します。
- 帯状疱疹 ウイルスは、神経に添って移動、皮膚に到達し、帯状疱疹を発症します。
「帯状疱疹後神経痛」や後遺症が残ることも
水ぶくれは、やがてかさぶたになり、通常2~3週間程度で自然と治まります。 しかし、発病中に神経に傷がついてしまうと、治癒したあとにも、長い期間、痛みだけが残ることがあります。 これを「帯状疱疹後神経痛(PHN)」といいます。 この後遺症は、50歳以上で早く2割の患者さんが、このような状態に移行すると言われています。
まれに合併症による以下のような障害・後遺症が残ることがあります。
- 目:角膜炎などによる視力低下、失明
- 耳:難聴、耳鳴り、めまいなど
治療法
抗ヘルペスウイルス薬を中心に行われます。 抗ヘルペスウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどをやわらげ、治るまでの期間を短縮します。 さらに合併症や後遺症を抑えることも期待されます。 また、必要に応じて、消炎鎮痛薬が使われたり、痛みに対して神経ブロックという治療が行われることがあります。
50歳以上の方は帯状疱疹を予防する目的で、水痘ワクチンを接種できます。
詳しくはご相談ください。