円形脱毛症は主として類円形の脱毛斑を生ずる後天性脱毛症です。
頭部のみならず体毛全ての毛が脱毛する場合もあります。
頭部では、脱毛斑の数や範囲から単発型、多発型、全頭型、蛇行型汎発型に分類されます。
自覚症状はないが、脱毛前や活動期に軽い掻痒や違和感、浮腫性の淡い紅斑がみられることもあります。
病因としては、毛包組織に対する自己免疫疾患と考えられています。HLA遺伝子タイプ、免疫に関わる分子の遺伝子多型を背景にして、疲労や感染症など肉体的、精神的ストレスが引き金とされるが、明らかな誘因がないことも多いです。
8.4%に家族内発症があります。また、アトピー性皮膚炎との合併率も高いです。
また、橋本病に代表される甲状腺疾患、尋常性白斑、SLE、関節リウマチ、1型糖尿病、あるいは、重症筋無力症などの自己免疫疾患が合併することが知られています。
治療法は、ステロイド局所注射、局所免疫療法(SADBE)、ステロイド外用療法は、ステロイド内服、抗ヒスタミン薬内服、セファランチン内服、グリチルリチン内服、カルプロニウム塩化物の外用療法、紫外線療法、冷却療法などがあります。