皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成されています。
真皮にまで傷を負うと、真皮は新しい細胞を増やして傷を埋めようとします。これが傷あとになります。
真皮まで受けた傷は、「炎症期」「増殖期」「成熟期」という過程で治ります。
3日ほどで表皮の傷口は閉じますが、皮下では炎症が続いています。
この期間に、さまざまな要因が加わると炎症が継続して赤く盛り上がって目立つ傷あとになることがあります。
肥厚性瘢痕
もとの傷に沿って皮膚が盛り上がり、赤みやかゆみが生じます。
時間とともに自然に治癒することがあります。
ケロイド
肥厚性瘢痕が悪化するとケロイドになる。
もともとの傷より大きく赤みと盛り上がりが広がります。痛みやかゆみが強くなります。
ケロイドは自然治癒が少ないです。
- 原因は女性ホルモン、高血圧、遺伝要素、伸展刺激、摩擦、過度の飲酒、激しい運動など。
- 頸部、前胸部、肩甲部〜上腕部、下腹部、肘、膝、耳などが好発部位。
治 療
治療はステロイドテープ剤、ステロイド経口剤または塗布剤から始める。
効果がない場合、注射剤を追加。
薬物療法で効果が得られなかった場合は、手術、放射線、レーザーなどがあります。